卒業生インタビュー記事

1dayセミナーを受けた感想と思い出

吉田歯科クリニック
吉田幸司

2015年7月、歯科月刊誌の広告を見て、私は1dayセミナーを受講しました。自費率をあげていくことが自由診療ではないことや、診療に対する考え方が根本的に保険診療と違うこと等々、これまでに聞いたことのない話を1dayセミナーで聞くことができ、自由診療というものを初めて知りました。

しかし、当時の私の診療所は自費率が1割にも満たず、毎日50人以上の保険の患者さんを診ていたので、私なんかに自由診療が出来るはずもないと思い、1dayセミナー終了後の質疑応答時に『自由診療と保険診療を同時にすることはできないのでしょうか?』と、質問をしました。返ってきた回答は『いつまで社会や国家に頼るつもりなのですか?』とのことでした。『社会や国家に自分が頼っている』??  そんなことは考えたこともなく、思いもよらなかった回答に、何かぼんやりした疑問を抱きながら6ヶ月コースに申し込んだのを今でも覚えています。

コース卒業後の変化

毎月の講義が楽しみで楽しみで楽しみで仕方がなかったですし、講義に参加するたび『自分も幸せになりたいし、患者さんも幸せにしたい!』と強く思うようになりました。3回目の講義が終わってからは、『絶対に自由診療だけの歯科医院に移行する!』と衛生士とスタッフに宣言したほどです。(当時は大反対、大パッシングされましたが…)

6ヶ月コース卒業前は、何か満足できることはないか、楽に稼げる方法はないか、そんなことばかり考えていましたが、6ヶ月コース卒業後は、自由診療歯科医院に移行させたい、そのためには何をどうすべきか、そればかりを毎日考える日常に変化しました。

自由診療開業の歩み

私は2年半をかけて、自由診療への移行のために色々なことを実践してきました。それを文章にしてここで詳細を述べることは少し難しいのですが、大きな視点で言えることはただ一つ。講師の先生方や諸先輩方からの様々な教えやアドバイスをそのまま行動にうつし、うまくいかなかったことには改良を加えて何度も行動し続けたことが、私の2年半の自由診療開業の歩みだと断言することができます。

自由診療で開業して思う事

自分が幸せでない限り、患者さんが幸せになることはないし、他人を幸せにすることはできない、と私は思います。言い方を変えれば、自由診療を行うということは、必ずあなたが幸せになり、あなたは患者さんを幸せにできる、ということです。

ほとんどの歯科医師は悩んでいるか、もしくは悩んでいること自体にさえも気が付いておらず、将来の展望もなく、あきらめに近い思いで生活しているように思います。実際に私もそのひとりでした。もしもこのページにたどり着いて、何かしらの興味が湧いた先生方がいらっしゃるのであれば、ぜひ1dayセミナーにいらしていただけたらと思います。

現状では、歯学部を卒業する者に対して、学校も行政も業者も、保険診療を行うのが当然といった、まるで誘導のような案内ばかりを行なっています。しかし、自由に診療をする生き方もあるんだよ、というもう一つの道が存在することも、歯学部を卒業する者に対して広く周知していかなければならないと思い、微力ながらではありますがお手伝いをさせていただいております。それは単に歯科医師の人生を向上させるだけではなく、どこで治療を受ければよいのかわからない患者さんや、行き場のない患者さんのためにもなるのだから。